踊って語って元気をつなぐ、月に2回のお楽しみ

第26回 民踊サロン(港区大手)

2026年6月10日、港区大手のコミュニティセンターには、軽快なリズムが流れていました。この日は開かれていたのは「民踊サロン」。地域の住民が集まって、日本各地の民踊や盆踊りを楽しんでいるそうです。取材時に流れていたのは「イエロー・サブマリン音頭」。ビートルズの代表曲「Yellow Submarine」を日本の盆踊り向けにアレンジした曲です。伝統的な民謡だけでなく、ポップスや歌謡曲に合わせて踊るこの地方のスタイルが、ここでもしっかり定着していました。

愛知・名古屋の盆踊りスタイル

ポップミュージックと日本の民踊文化を組み合わせた盆踊りが定着しています。「ダンシング・ヒーロー」を筆頭に、「明日があるさ」や「ガッツ!!」など、J-POPを取り入れた新たな踊りが毎年のように登場しています。

始める理由は人それぞれ、続ける理由はもっと多彩

この民踊サロンは、「地域の人を元気にしたい」という思いから約7~8年前に、民踊師範の浅井先生が始めたそうです。現在は代表の川口さんが事務を担当し、活動を支えています。

5月のコミセン祭りや9月の敬老の日など、年に3回ほど発表の場を設けているのも特徴です。本番では浴衣姿で踊りますが、普段の服装は自由。「雰囲気が出るでしょう」と道中着や羽織を合わせたり、浴衣を甚平風に着こなしたり、装いを楽しんでいる様子もうかがえます。

練習用にリメイクした踊りの浴衣
練習用にリメイクした踊りの浴衣
大切なのは楽しむこと
大切なのは楽しむこと

参加のきっかけは実にさまざまです。

「回覧板で配られるふれあい新聞を見た」「港小劇場で浅井先生の踊りを見て感動した」「けがのリハビリ代わりに始めた」「3年前に友人3人で一緒に参加した」。それぞれの入口は違っても、今では月2回の予定が生活の一部になっています。

「新しい踊りに挑戦できるのがいい」「おやつも、おしゃべりも、運動もあるのでずっと続けたい」と、活動は単なる趣味にとどまらず、外へ出る習慣や人との交流を生み出しています。

「ここまで自転車で10分、ヘルメットをかぶって来ています」「15分歩いて来るので、それだけでも体を動かせます」。参加そのものが外出や運動のきっかけになっているという声もありました。

また、「肩が痛くて最初は手が全然上がらなかったけれど、踊るようになって少し動くようになった」という参加者もおり、自分の体と向き合いながら無理なく続けている様子が印象的でした。

気軽に休めるから、気軽に参加できる

「月に2回のこの時間が本当に楽しみなんです」。参加者の一人がそう話してくれました。

この日の会場では13人の女性が輪になり、先生の動きを見ながら軽快にステップを踏んでいました。毎回およそ8曲を踊る活動の中で、お互いを知る機会が生まれています。

取材した日は、6曲踊った後に休憩時間があり、手作りドーナツを囲んでティータイムが始まりました。浅井先生から「休憩が一番楽しいかもしれません」と笑顔がこぼれるほど、自然な会話が弾む時間です。

参加者が無理をせず、自分の体調や都合に合わせられることも大切にされています。地域のコミュニティだからこそ、過剰な気遣いは、かえって負担にもなってしまいます。「気軽に休めるから苦にならない」「自分のペースで参加できる」という声が物語るように、適度な距離感が、多くの人に支持されている理由の一つといえそうです。

浅井先生(左)と川口さん(右)
浅井先生(左)と川口さん(右)
おやつとお茶でほっとひといき
おやつとお茶でほっとひといき
コミセンには女性の力が必要

大手学区連絡協議会会長の矢田さんは、「家庭などでさまざまな事情がある中、わずかな時間を使って来てくれている。そんな地域の女性が元気であってほしい」と語ります。表面的なレディファーストではなく、今後も地域の拠点であるコミセンを有効に使い、多くの人が安心して様々な取り組みに参加できるようにするには、女性の力が絶対に必要だと強調します。

活動を続けることで、地域に知り合いが増え、新しい挑戦への意欲も生まれます。民踊サロンも、発表会という目標があることで練習にも張り合いが生まれ、お互いを応援し合う雰囲気も育まれています。

もし「何か新しいことを始めたい」「近所で気軽に体を動かしたい」と感じているなら、一度足を運んでみてはいかがでしょうか。踊りだけでなく、人との出会いや新しい日常が待っているかもしれません。

コミセン(コミュニティセンター)とは:
地域の住民が、学習、情報交換のため気軽に集まれる場として、また、地域福祉活動、健康を維持・増進させる活動、防災活動など生活を安定・向上させるための活動の拠点となる施設です。
公民館や生涯学習の機能に加え、地域と行政のつなぎ役の機能を持ちます。

サロン概要
名称民踊サロン
所在地名古屋市港区大手町6-24(大手コミュニティセンター)
開催日時第2・第4水曜日 10:00~11:30
利用者負担無料
運営港区社会福祉協議会
申込・連絡先052-651-0305(名古屋市港区社会福祉協議会)
参加方法港区社会福祉協議会へ問い合わせのうえ参加
サロン紹介


 

介護・福祉で地域をつなぐメディアSite4Careでは、介護サービスや福祉行政、介護テック、ボランティア活動など、名古屋圏での具体的な取り組みを発信しています!ユニークな情報がありましたら担当者が取材に伺います。どうぞお気軽にご連絡ください。

地域とつくる、地域をつくる
Site4Care(サイトフォーケア)
名古屋市港区・南区・中川区・熱田区

記事の印刷は、こちらの印刷用PDFダウンロードページからどうぞ
(印刷用のPDFは、準備が出来た記事からご用意しています)


 

コメント この記事へのご意見・ご感想をお待ちしています!

タイトルとURLをコピーしました