介護用靴 vs ウォーキングシューズ

制度で選ぶ?暮らしで選ぶ?高齢化社会を支える道具の話③

介護用靴は介護保険で買える?

「靴を履くのに時間がかかるようになった」「以前より歩くことに慎重になった」。高齢の親や祖父母のそんな変化に気付いたら、足元の道具を見直してみてはいかがでしょうか。

【検討をはじめるときのチェックポイント】

  • 靴を履いたり脱いだりするのに時間がかかるようになった
  • かがんで靴ひもを結ぶ動作が負担になっている
  • 足のむくみなどで、いつもの靴が履きにくくなった
  • 通院や買い物など、外出する機会が減ってきた
  • 「歩きにくい」ことより「靴が履きにくい」ことを困っている

靴は毎日使う生活用品なので、介護用品店でも「介護シューズ」「ケアシューズ」「リハビリシューズ」といった商品が販売されています。同じ「歩くための靴」でも、足に合わせて靴を細かく調整したい人と、毎日の散歩やウォーキングを楽しみたい人とでは、必要な機能が異なります。

靴に何を求めたいのか、期待することをはっきりさせることが、靴選びの第一歩です。

目的に合わせて選ぶことが大切

靴は毎日使う生活用品なので、介護用品店でも「介護シューズ」「ケアシューズ」「リハビリシューズ」といった商品が販売されています。

ここで気になるのが、「介護用の靴なら、介護保険で買えるのでは?」という疑問です。

結論からいうと、厚生労働省が示す介護保険の福祉用具に「靴」は含まれていません(2026年8月現在)。つまり、「介護用」「ケア」などと呼ばれている靴であっても、介護保険で購入できる福祉用具という意味ではないのです。

では、「介護用靴」と「シニア向けウォーキングシューズ」は、何が違うのでしょうか。

介護・ケアシューズは、履き口が大きく開いたり、面ファスナーで調整できたり、左右別サイズや片足販売に対応したり、足の状態や靴の着脱に関する「困りごと」に対応していることが大きな特徴です。

一方、シニア向けのウォーキングシューズは、日常の散歩や外出、ウォーキングなどを想定した商品です。履きやすさに配慮した商品もありますが、基本的には「歩くこと」を楽しむための靴として考えると分かりやすいでしょう。

今回比較する商品

今回は、役割の違いが分かりやすい3商品を選びました。

1.あゆみ ダブルマジック3 合皮:
靴が大きく開く構造になっていて、ベルトによる調整が特徴です。片方販売や左右別サイズなど、靴を履くという動作そのものに困っている人が検討しやすい商品です。

2.アシックス LIFEWALKER(ライフウォーカー):
面ファスナーで大きく開き、履きやすさだけでなく脱ぎやすさにも配慮しています。普段の外出に使いやすいスポーティーな靴として選択肢に入れました。

3.ミズノ LD40 VII B1GC2401:
長時間の街歩きや散歩向けに、クッション性と耐久性を重視した歩くための靴です。年代を問わずに履けるファッション性も兼ね備えています。

【商品比較表】

比較項目あゆみ ダブルマジック3 合皮LIFEWALKER(ライフウォーカー)ミズノ LD40 VII
商品写真あゆみダブルマジック3_1316_黒
※公式画像の掲載については、メーカーに問い合わせ中
ミズノLD40
分類介護・ケアシューズシニア向けウォーキングシューズウォーキングシューズ
メーカー徳武産業アシックス商事ミズノ
型番・型式1316(3E)1241A010/18B1GC2401
主な用途着脱・足入れ・サイズ調整に配慮した外出用など日常生活・ウォーキング・室内運動日常生活・ウォーキングウォーキング・長距離歩行
サイズS~6L(21.0~28.5cm)21.5~28.0cm
※カラーによる
21.0~28.0cm、29.0cm、30.0cm
※カラーによる
足囲3E~9E3E相当3E相当(4Eは別型番)
本体重量約275g(Lサイズ3E・片方)約215g(26.0cm・片足)約320g(26.5cm・片足)
インソール取り外し式取り外し式取り外し式
素材甲材:合成皮革
底材:EVA樹脂底
甲材:合成繊維、人工皮革、合成皮革
底材:ゴム底・合成底
甲材:天然皮革、合成皮革
底材:合成底
原産国中国ベトナムベトナム
着脱大きく開く・面ファスナー大きく開く・面ファスナー内側ファスナー付きシューレース
特徴サイズ調整、片方・左右別サイズなど、腫れ・浮腫に対応ソールのつま先部分を少し上げた、つまずきにくい設計ミズノウエーブでクッション性と安定性を両立
流通メーカー公式、楽天、Yahoo!、Amazonメーカー公式、楽天、Yahoo!、Amazonメーカー公式、楽天、Yahoo!、Amazon
向いている目的靴の着脱や足入れに困っている脱ぎ履きのしやすさと普段の歩行を両立したいウォーキングを目的に靴を選びたい

※仕様は調査時点でメーカー等が公表している情報をもとにしています。サイズや重量は測定条件によって異なる場合があります。

まとめ

介護用靴とシニア向けウォーキングシューズは、どちらも歩くために使われますが、想定している困りごとは異なります。介護・ケアシューズは、靴の着脱や足入れ、サイズ調整などに困りごとがある人が検討しやすい商品です。一方、シニア向けウォーキングシューズは、日常の外出やウォーキングなど、「歩く」場面を考えて選ぶ商品です。そして、どちらも介護保険の対象にはなりません。

靴選びは足元を見つめ直すチャンスです。介護保険を利用できるかどうかを最初に考えるのではなく、「何に困っているのか」「どんな場面で使うのか」を整理し、「歩く」意義を考えてみてはいかがでしょうか。

※介護サービスの利用には、自治体による要介護・要支援認定のほかケアプランに基づく条件があります。まずは、担当のケアマネジャーまたは、地域包括支援センター(名古屋市は、いきいき支援センター)へご相談ください。

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