声に心をのせて、新しい日常へ踏み出そう

第22回 あすなろ会(港区中川)

「あすなろ会」は、歌を通して人と人のつながりを生み出すカラオケサロンです。毎月2,3回、地域のコミュニティセンターに集まり、笑顔と拍手につつまれる時を過ごしています。ステージにはビニールシートが張られ、感染予防もしっかり。声を出すことで生活リズムを整え、参加者の笑顔を引き出す――そんな“第二の居場所”が、ここにはありました。

歌をきっかけにした“ちょうどいい刺激”

代表の小嶌洋子さんによると、「あすなろ会」では毎月、参加者の意見を聞きながら課題曲を決めるのだとか。月刊誌『カラオケファン』を参考に、演歌や歌謡曲の新曲から選ばれます。歌詞を覚えたり、音符を読むことで脳の刺激となり、参加者同士の共通の話題づくりにも役立っているそうです。参加者の中には、「年齢もそれなりで、最近は頭に入ってこないことも多いから、いい刺激になっています」という声もありました。

代表の小嶌さん(中央)と本参加者
代表の小嶌さん(中央)と参加者
応援は温かい拍手
応援は温かい拍手

また、声を出すことの大切さを訴える人も少なくありません。「家にいても、家族とはあまり話さないでしょ。仲が悪いとかじゃなくて、お互いの事をよく知っているから。毎日おしゃべりするような出来事があるわけじゃない。」と。だからこそ、意識的に声を出すカラオケがコミュニティセンターにあって有難いと感じているそうです。

この日披露されたのは、「亜麻色の髪の乙女」から「片割れグラス」まで、幅広い曲目。昭和の名曲に現代の新曲を交え、誰もが口ずさめるからこそ、Z世代の“昭和歌謡ブーム”が衰えていなんだろうな、と納得しました。小嶌さんは「新しいメンバーが増えると曲の幅も広がる」と期待を寄せます。

参加することで生まれる前向きな一歩

「もともと話すのが苦手で、近所の人の顔を知っていても話したことはなかった。でも、ここに来ることで、町内や地域の方とも話せるようになったね」と話すのは参加者の男性。「ここに来るまで15分くらい歩く。やっぱり目的があると動けるからね」という方もいます。歩行そのものがリハビリになり、生活に張りが出る――そんな実感を多くの人が共有しているのではないでしょうか。歌う・歩く・笑う。この三つを自然に続けられる場所が、あすなろ会なのです。

ステージにに掲げた「私語は小さく、拍手は大きく」のメッセージどおり、歌を通して互いを認め合うこの雰囲気が、あすなろ会の魅力そのもの。誰かが「冬のリビエラ歌ってみやあ」とつぶやけば、「大丈夫、歌えるてー」と仲間が背中を軽く押してくれます。「今日は声が出ないわ」「歌ったらご褒美ちょうだいねー」と気さくな言葉を交わせる雰囲気が、参加者に安心感を与えているのだろうな、と。気持ちが自然に前向きになるのは、こうした何気ないやり取りの積み重ねだと感じました。

曲選びで会話が弾む
曲選びで会話が弾む
曲の入力操作はお手の物
曲の入力操作はお手の物

厚生労働省の調査によれば、地域での軽度運動や社会活動の継続が、健康寿命を延ばすことに繋がるそうです。(出典:厚生労働省「健康日本21(第二次)」)。読者の皆さんの中にも、「最近声を出す機会が減った」と感じている方はいませんか。無理のない一歩として、地域の活動に顔を出してみるのもおすすめです。最初の一声が、明るい毎日への扉を開くかもしれません。

サロン概要
名称あすなろ会
所在地名古屋市港区港明1丁目3−13(中川コミュニティセンター)
開催日時第1月曜・第2日曜・第4土曜 13:30~15:30
利用者負担1000円/月
運営住民有志
申込・連絡先052-651-0305(名古屋市港区社会福祉協議会)
参加方法当日直接会場へ
サロン紹介


 

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