第18回 やってみたかった「ボッチャ茶ロン楽笑」(港区成章)
「ボッチャ茶ロン楽笑」は、代表の掛橋さんが「自分でもボッチャをやってみたかった」という思いから始まった取り組みです。開催場所は、旧名古屋競馬場の敷地内にある金シャチ体育館。人との関わりが減りがちな今、声を出して笑い、真剣勝負に熱中する時間は貴重です。気軽に参加できる環境が整ったこのサロンは、多くの人にとって「自分を取り戻せる場所」になっているのかもしれません。
楽しいから続けられる、続けたいから工夫する
「家にいると表情が変わらない。でもここに来ると、自然と声が出せるようになるんです」——参加者の言葉が印象的でした。身体を動かすことはもちろん、誰かと会話することそのものが、ここでは重要なアクションです。
参加者からは「勝負できるのがいい」「みんな親切」「もっと上手くなりたい」と前向きな声が聞かれます。車で通える広い駐車場や、道具を持参しやすい仕組みも魅力の一つ。椅子やボールといった道具は各自持参で、雨の日は大変ながらも「それでもやりたい」という熱意が続く理由となっています。
取材に訪れた8月7日の参加者は、男性1名・女性8名。お盆前ということもあり、常連の女性5名が欠席でしたが、広々とした体育館にはにぎやかな声が響いていました。場外馬券場の2階にあるため、サーキュレーターの風が心地よく、窓からの風も通り抜けます。天井が高いため声が響いても気になりません。それでも、お互いに適度な休憩と水分補給を心掛けていました。この日は気温30度を超えていましたが、湿度が50%以下なので、暑さ指数は25。常に気温と湿度を気にしながら、無理のない運営を徹底しています。


暑さ指数計(WBGT)とは:
気温、湿度、輻射熱などを考慮して熱中症リスクを判断する指標です。
・25~28:警戒(積極的に休息)
・28~31:厳重警戒(激しい運動は中止)
・31以上:危険(運動は原則中止)
声を出して、動いて、笑って
活動はまず、椅子に座ってのチューブ体操からスタート。参加者の体調を守るための工夫です。大腿骨や肩甲骨など、意識する部位を丁寧に動かすことで、転倒やケガの予防に努めているそうです。ボッチャは体力に自信がなくても楽しめる一方、戦略と集中力が求められるスポーツです。
勝敗を左右する最後の一投を前に、観戦していたメンバーも思わず息をのむ場面がありました。白いジャックボール(目標球)のわずか数センチ横に、赤チームのボールが滑り込んだ瞬間、会場には「やった!」「惜しい!」という歓声と拍手が広がります。勝ち負けを超えた、全員がひとつになる瞬間でした。


運動量は多くなくても、相手の投球や自分の戦略を練ることに集中する時間が、身体だけでなく心にも刺激を与えているようです。ボッチャというスポーツが持つ奥深さと、勝負への真剣さ、それを見守る仲間のまなざし。それらが交差する体育館には、地域活動の枠を超えた魅力が満ちていました。
掛橋さんは「ボッチャがもっと広がってほしい」と語ります。最近では、ボッチャの補助具「ランプ」の使い方を学ぶ機会にも参加し、活動の幅を広げているそうです。この記事を読んでいるあなたも、「やってみたい」「行ってみたい」と思ったら、ぜひ一度足を運んでみてください。年齢や経験は問いません。声を出して、誰かと笑い合う——そんな時間が、自分自身やまわりの人を変えていくかもしれません。
サロン概要
| 名称 | ボッチャ茶ロン楽笑 |
| 所在地 | 名古屋市港区泰明町1丁目(金シャチ競馬体育館) |
| 開催日時 | 毎月第1・3木曜 12:50〜15:00 |
| 利用者負担 | 無料 |
| 運営 | 港地域住民 |
| 申込・連絡先 | 052-651-0305(名古屋市港区社会福祉協議会) |
| 参加方法 | 申込不要(当日直接会場へ) |

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